「瀬人、キス…して?」
そう呟いた女の、赤く上気した頬を撫で上げる。指先が肌を滑る度に、女は小刻みにその身体を震わせた。そして物欲しそうに赤く充血させた唇に己の唇を寄せると、食むようにキスを落とす。聞こえてきたのは甘い吐息とくぐもった声。
舌で唇を割り、薄らと開いた隙間にそれをねじ込む。口内を丹念に舐め回した後、女の舌を捕らえると己の舌と絡め合わせた。舌同士が擦れる度にピチャピチャと互いの唾液が踊る音が部屋に響く。
「んんっ……」
女が苦しげに眉を顰めたので、ゆっくりと唇を離す。すると銀の糸がオレたちを繋ぎ、名残惜しさを残しながら切れていった。
「っ……もっと、もっと欲しい」
シャツの裾を掴み、熱を孕み潤んだ瞳でオレを見つめ懇願する女。
「ほぅ。まだ物足りないというのか?ククッ……貴様も随分と淫乱な女よ」
上気した頬を更に赤く染めた女は、それを隠すように俯く。顎先を掴み強制的に視線を上に向かせ、そして唾液に濡れ適度に潤う悩ましげな唇に指先を這わせた。
「だが、貴様の頼みだ……いくらでもくれてやろう」
○診断メーカー、お題
貴方は海馬くんで『いくらでもくれてやる』をお題にして140文字SSを書いてください。
https://shindanmaker.com/587150
(20180508)